カルチュラル・タイフーン2006

 カルチュラル・タイフーン2006にて、セッションの司会兼コメンテーターをやります。来聴歓迎です。〈http://www.cultural-typhoon.org/ProgramJ_1-2.pdf
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「「文学」の終わりと「ポピュラー」の想像力─人種/民族、若者と音楽」(7月2日、12:30から14:30、教室(1))

司会、コメンテーター:
村井寛志(中国近代史)
報告者:
小谷一明(米文学、沖縄文学研究)
Iain Lambert (英語文学)
平尾吉直(英語文学、ポピュラー音楽研究)
九谷浩之(英文学、ポピュラー音楽研究)

このパネルでは特に衰退しつつある(または衰退している)「文学」のジャンルと、花開いている「ポピュラー」文化の交差点を取り扱う。小谷が近年の沖縄の小説をとくに民族性と民謡の植民地化・脱植民地化の観点から論じ、平尾がアフリカやアメリカの英語小説を土地の音楽、特にリズムとの関わりから分析する。Lambertがナイジェリアの英語文学とアフリカンポップスをビアフラ内戦との係わり、クレオール化の観点から論じる。九谷はパンク音楽から影響を受けて書かれた北アイルランドの小説を消費文化の広がりという観点から解読する。それぞれの報告者がそれぞれの「ポピュラー」理解を明らかにし、最終的には我々の議論の中に共通の、文学とポピュラー文化が対話しうる文化的かつ社会的な枠組みを見出したい意向である。またどの発表も特定の「ポピュラー音楽」への参照を含む。(文:九谷)