CSF12月例会  「ケータイ小説」の「└|了」レ」とは何か

CSF12月例会  「ケータイ小説」の「└|了」レ」とは何か

日時:12月29日(土) 15:00〜
会場:武蔵大学7号館社会学部実習室3(7309教室)

武蔵大学へのアクセスは以下のURLをご参照ください;
http://www.musashi.ac.jp/modules/annai_kouhou/index.php?content_id=9

企画趣旨
 2007年の書籍のベストセラーが発表され「ケータイ小説」の書籍化が文芸部
門のベスト3を独占、またベスト10でも5作品がランクインしたことが話題を
呼んでいる。
 その中でも最大のヒット作である『恋空』は映画化され、こちらも大ヒット上映
中だ。
 その新しい表現スタイルの可能性をむやみに称揚する向きがある一方で、「若い
女性の体験談」として綴られることの多い「ケータイ小説」の文体の稚拙さは批
判の的になり、俗流若者論や「学力低下論」と結びつきながら、ネット上のレ
ビューページは罵倒の言葉で大荒れとなる。しかしそうした不毛な「大人」の議
論とはかけ離れたどこかのリアル/ヴァーチャルな空間で、「ケータイ小説」は
女子を中心とした数多くの若者たちに、圧倒的な「リアルな共感」を呼んでいる。
この「ケータイ小説」というサブカルチャーがなぜ現代においてかくも無視し得
ない形で浮上しているのか。本研究会では、若者向け「物語」の系譜、作家性と
主体、消費と流通、都市と地方、ジェンダー、コミュニケーション論、メディア
論などの観点から、肩のこらないざっくばらんな形式で自由に議論していきたい
と思っている。研究会には、少なくとも『恋空』を何らかの形で読了した上で臨
んでいただければ幸いである。
(文:五十嵐泰正)

話題提供者
桑江友博
(武蔵大学総合研究所奨励研究員)
山本太郎(フリー)

必読文献
美嘉『恋空 <上>』『恋空 <下>』スターツ出版、2006年
(なお『恋空』は、魔法のiランド「美嘉のホームページ」で無料で閲覧できま
すので、以下のサイトから「ケータイ」で一読されることをお勧めします。
http://ip.tosp.co.jp/i.asp?I=hidamari_book〉)

参考文献
座談会「ケータイ小説は『作家』を殺すか」『文学界』2008年1月号
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また研究会終了後には忘年会も予定しておりますので、ぜひ併せてご予定に含め
て頂ければ幸いです。
よろしくお願いいたします。